使いやすいお皿の話

最終更新: 2019年10月1日

祖母の介護で母と私が最初に大事にしたのは、

どうやって”介護が始まった感”を作らないか、でした。 祖母はパーキンソン病で手足の震え・拘縮があり、病気が進行するにつれ食べこぼしも増えていきました。発病したのは30年程前でしたので、日本にはまだユニバーサルデザインという考えも浸透しておらず、体の弱い祖母の“使いやすい器探し”は苦戦しました。 持ちやすさ・軽さを優先すれば当時もプラスチック製の商品がありましたが、彼女はもともとお洒落好き・器にこだわる人だったのもあり、なるべく今までの好みを尊重したい。磁器や陶器や漆器、デザインの良いもの、且つ使いやすいものとなると、なかなか見つかりませんでした。


今日ご紹介するのは、岩手県の「てまる」さんです。

使いやすさと美しさを兼ね備えた、磁器・漆器・スプーンを製作されています。


てまるさんのスプーンと器を使えば、小さなお豆も簡単に掬えます。秘密は絶妙な器のカーブと縁のやさしい返し。持ち手が太くカーブを描いたスプーンは、先端が薄く加工され口当たりがやさしく出来ています。漆のお椀は底が持ちやすいよう、凹みが作られています。一度試していただけたら、その使いやすさに思わず笑みも溢れます。 https://temaru.jp/

商品は上記ホームページより、オンラインショップから購入が可能です。

都内では九段下にある、暮らしのうつわ花田様にてお取り扱いがあるそうです。


祖母は晩年、食べこぼしを気にして、客人の前に出るのも嫌がる様になっていました。 他界して10年を過ぎますが、もし生きていたら真っ先にこの器をプレゼントしたと思います。美味しいものが好き、そしてその美味しさを皆でシェアすることが大好きだった祖母の食事は、きっともっと美味しい時間になったに違いないと思うのです。 ※画像はてまる様HPよりお借りしました。

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